台風の名前ってどうやって決めてるの?実は名前付けには法則がある?

台風発生数がピークを迎えるのは8月。ところで、台風には名前があり、それぞれどのように名付けられているのかご存じですか?

毎年初夏から秋にかけて日本を騒がせる台風のニュース。
9月頃に多いイメージのある台風ですが、実は発生数のピークは8月だそう。
ところでこの台風、台風情報をよく見ていると、「1号」「2号」という番号の他に、台風ごとに名前がつけられていることに気づきます。
台風は誰がどうやって名づけているのか、気になりませんか?

号数は年始から順番につけられている

気象庁では、毎年1月1日から、最も早く発生した台風を「第1号」として、以後は台風の発生順に番号をつけています。
もしも「1号」が一度発生した後にいったん衰えて「熱帯低気圧」になり、その後再び発達して台風になった場合は、同じ「1号」となります。

以前、台風の名前はアメリカがつけていた

従来、台風の名前はアメリカの米軍合同台風警報センターが命名していました。
「カトリーナ」「サンディ」などは大きな被害をもたらした台風としてメディアで騒がれましたように、はじめは女性の名前のみでした。
30数年ほど前から男性の名前も使用されるようになったそうです。

2000年からは14カ国語で名づけられるように

2000年から、東アジア地域の太平洋で発生した台風に関しては、直接影響を受ける東アジアの14カ国が加盟する台風委員会が名前をつけることになりました。
タイやベトナム、中国、カンボジアなどの加盟国14カ国がそれぞれ10個ずつ、あらかじめ台風の名前を用意しています。つまり、台風の名前は140個決まっていて、それが順番に名付けられているんです。
台風名リスト第1号は、カンボジアで「象」を意味する「ダムレイ」という名前。そこから台風の発生順に、140個の名前を順番につけていき、140番目までいったら再び1番目の名前に戻るシステムとなっています。台風の年間発生数の平年値は25.6個。おおむね5年間で台風の名前が一巡することになります。
ちなみに、2017年4月26日に発生した台風1号の名前は「梅の花」うを意味する「ムイファー」でした。

日本がつけた台風の名前は・・・?

日本も、上で述べた台風委員会に加盟しているため、日本語でも14の名前が登録されています。

  • てんびん=Tembin
  • やぎ=Yagi
  • うさぎ=Usagi
  • くじら=Kujira
  • コップ=Coppu

などなど。
一瞬「?」と思いますが、日本では実在する「星座」の名前からとっています。
他の国々でつけられた名前をみてみると、タイの「雨の神」の名を指す「プラピルーン(Prapiroon)」という台風らしい名前から、マカオ語で「プリン」という意味の「バビンカ(Bebinca)」など、台風に全く関係なさそうな名前まで様々です。
警戒や対策が必要な台風ですが「次の台風はなんていう名前なのかな?」なんて調べてみると、憂鬱な台風もちょっと楽しくなりそうですね!

Kana.mM(かな)

編集プロダクション勤務を経てフリーライターとして独立し、そろそろ10年。旅行、不動産、広告、生活系のジャンルで執筆活動中。趣味は野球観戦と戦争ゲーム。アナログ心を忘れないデジモノ好きを目指しています。