「AI(人工知能)」「ディープラーニング」とは?基本を解説

AI(人工知能)とはどのようなものなのか。最近よく耳にするようになった「機械学習」や「ディープラーニング」もあわせて、基礎知識をまとめました。

今やニュースでも頻繁に耳にするようになった、「AI」「ディープラーニング」という言葉。
AIの概念自体は昔から存在していましたが、どちらかといえばそれは、映画や漫画などのフィクションの中で見聞きするものでした。しかし近年はあらゆる技術にAIが活用されており、その存在が急速に身近なものとなりつつあります。
ですが、改めてAIについて説明しようとすると、いまいちピンとこない人も少なくないのではないでしょうか。「AI」とは何なのか。そして同じくよく聞く「ディープラーニング」とはどのようなものなのか。確認していきましょう。

「AI(人工知能)」とは?

AIは「Artificial Intelligence」の略語。
日本語では「人工知能」と訳されます。
AIを題材とした作品は昔から数多く作られており、SFをはじめとするフィクションではおなじみの存在ですよね。『ターミネーター』や『マトリックス』などの映画に登場するほか、おなじみのドラえもんも一種の人工知能と言えるかもしれません。
では、「人工知能」とはいったいどのようなものなのでしょうか。
辞書によれば、「学習・推論・判断といった人間の知能のもつ機能を備えたコンピューターシステム」(コトバンクより引用)との説明があります。ただし、捉え方は研究者によってさまざまで、厳密な定義は定まっていません。

ディープラーニングとは

そもそも「人工知能」という言葉が登場したのは、1950年代のこと。
アメリカの計算機科学者、ジョン・マッカーシーによって命名されて以降、世界中で長年にわたって研究されてきました。時代によってその定義も移り変わっており、一言で説明するのは難しいと言えるでしょう。
特に2000年代以降は第三次AIブームと言われており、多くの分野で研究と実用化が進んでいます。その背景にあるのが、ニュースでもよく聞く「機械学習」と「ディープラーニング」の登場です。
機械学習は、「ビッグデータ」と呼ばれる大量のデータを用いることによって、AI自身に知識を習得させる技術や手法。大量のデータからパターンやルールを発見させることができます。
ディープラーニングはそれをさらに発展させた手法であり、AIは自らデータを分析し、自動で賢くなっていきます。この仕組みが、iPhoneに搭載されているSiriやスマートスピーカー、囲碁で人間のプロに勝利したAlphaGoや画像解析ソフトなどに使われています。ディープラーニングの登場で、AIの予測や判断の精度があがってきていると感じますよね。

「強いAI」と「弱いAI」

先ほど「人工知能の厳密な定義は定まっていない」と書きましたが、第三次ブームの真っ只中にあるAIは現在、いくつかに分類することができます。
そのひとつが、「強いAI」と「弱いAI」という分類。
「強いAI」とは、人間のような意識や思考力を持つAIを指します。『ターミネーター』のスカイネットやドラえもんなど、意思を持って人と関わるフィクション上の人工知能は、強いAIだと言えるでしょう。
対する「弱いAI」は、人間のような意識や思考力を持たないAI。すでに実用化されているAIの多くは、この弱いAIに当てはまります。前述したiPhoneのSiriやAlphaGoなどが代表例ですね。

「汎用型AI」と「特化型AI」

もうひとつが、「汎用型AI」と「特化型AI」という分類。
「汎用型AI」とは、さまざまな問題に対処し、多種多様に用いられるシステムを指します。情報を分析し、自ら思考し、人間と同じように対処しようとするAI。実現には至っていませんが、汎用型AIが登場する日は近いと話す研究者もいます。
一方の「特化型AI」は、ひとつの問題に特化したシステムを指します。特定の領域の課題について情報を収集し、学習し、処理を行うAI。自動運転技術や画像認識など、実用化されているAIの多くは特化型AIだと言えるでしょう。

まとめ

以上、AI(人工知能)について簡単にまとめました。
ただし、本記事の説明はあくまでも簡易的なものに過ぎません。AIについてより詳しく知りたい方は、本などで調べてみることをおすすめします。昨今のAIブームによって関連書籍も多く出版されているので、ぜひ書店で探してみてください。
また、「AIが人間の仕事を奪う」という声も聞かれますが、現時点で活用されているAIはあくまでもツールに過ぎません。最終的な判断は人間が行いますし、作業が効率化されることはあっても「ひとつの仕事がすべて取って代わられる」のは稀だと考えられます。
AIをどのように有効活用にすればいいのか、そしてAIを活用することによって、私たちの働き方はどう変わっていくのか。近い将来に訪れるかもしれない変化に対応するためにも、今のうちにAIについて知っておきたいところですね。

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けいろー(@Y_Yoshimune)

フリーライター。ネット大好きゆとり世代。趣味のブログをきっかけに依頼をもらうようになり、勢いで独立。書評・アニメ・グルメ・旅行など何でもござれ。 ⇒ぐるりみち